ベートーベン、ブラームス、バッハの偉人シリーズスウェット
偉人、有名人の肖像画がプリントされているTシャツやスウェット。古着屋では人気のアイテムで、新しいコレクションとしても肖像画プリントは作られ続けています。

ヴィンテージスウェットでは、「偉人シリーズ」「作曲家シリーズ」と呼ばれる肖像画プリントシリーズ。この元祖ともいうべき、ヴィンテージスウェットがあります。「Three B’s」スウェットです。

「Three B’s」スウェットは、ほかの肖像画プリントやレプリカと一緒に認識されてしまっています。本記事では、オリジナルの「Three B’s」スウェットについて詳しく紹介していきます。

「Three B’s」スウェットとはなにか

ベートーベンの肖像画

「Three B’s」とは、有名な作曲家であるBeethoven(ベートーベン)、Brahms(ブラームス)、そしてBach(バッハ)の3人のこと。3人とも頭文字が「B」です。

ベートーベン、ブラームス、バッハの肖像画がそれぞれ前面に大きくプリントされているヴィンテージスウェットのシリーズが「Three B’s」スウェットです。

なぜベートーベン、ブラームス、バッハなのか

「Three B’s」スウェットは1961年アメリカで、ラジオのクラシック音楽番組のキャンペーンとして制作されました。だから有名な音楽家の肖像画が選ばれたのです。

このクラシック音楽番組のスポンサーはビールメーカーRainier Brewing(レーニア・ブルーイング)。Rainier Ale(レーニア・エール)という商品のキャンペーン企画でした。

「Three B’s」スウェットを実際に企画したのは、広告代理店Weiner&GossageのHoward Luck Gossage(ハワード・ラック・ゴセージ)です。
日本ではほとんど知られていませんが、現代の広告の礎を築いた人物です。

最初のキャンペーン企画では「Three B’s」だけでしたが、後にWolfgang Amadeus Mozart(モーツァルト)の肖像画スウェットもシリーズとして作られています。

本物の「Three B’s」スウェット

音楽番組のキャンペーンとして作られた、オリジナルの「Three B’s」スウェットは、あとから作られた肖像画プリントにはない本物感があります。
それはなぜか。

1960年代に作られた上質なヴィンテージスウェットがボディであること。丸編機で編まれた、厚めの生地で、丸胴なのはヴィンテージならではです。

ラグランスリーブであること。当時の写真を見ると、女性でもかっこよく着こなしているのは、ラグランスリーブのコンパクトなデザインだからだからだと思われます。

規格外の大きさのプリントであること。スウェット本体に対して、プリントの大きさが際立っています。この大胆な大きさのプリントは、特別感があります。

スウェットのために書き起こした肖像画であること。「Three B’s」の肖像画は、Weiner&Gossageのデザイナーがこのために描いたものです。もとからあった肖像画を使用したわけではありません。


参考サイト
The Gossage Gallery -Adbuzz.com-
EAGLE-FREEDMAN-ROEDELHEIM CO. v. ALLISON MFG. CO. -Leagle-

ハワード・ゴセージによる「Three B’s」スウェットのその他の企画については本物のベートーベンスウェットと、ハワード・ゴセージのキャンペーン広告のはなしをどうぞ。